父が亡くなり、遺言書を見て驚愕!
全て愛人に遺贈するという内容になっているではありませんか!!

…こんなことは、現実ではあまり起きないかもしれませんが、遺言書の内容に不満があり、なんとかならないのか!とお悩みの方は実際にいらっしゃると思います。

そんな不合理な遺言による、相続分の是正として存在する法律上の制度が遺留分減殺請求権です。

亡くなった方の兄弟姉妹以外の法定相続人の方に認められる権利で、民法1042条に定められている規定です。

直系尊属(亡くなった方の父母、祖父母など上の代の方)だけが相続人の場合は、相続財産の3分の1が遺留分として確保でき、それ以外の場合は、相続財産の2分の1が遺留分権利者のものとして確保されます。

遺留分権利者が複数名いる場合は、上記遺留分から法定相続分に応じて遺留分が確保される形になります。

この遺留分減殺請求権は、何もしないと権利行使は出来ません。相手方に内容証明郵便などで行使の意思表示をしなければなりません。

またこの請求権は、時効消滅の対象ですので注意が必要です。(請求する方が相続の開始、侵害する贈与があったことを知った時から一年以内、相続開始から10年経過で消滅)

なお平成31年7月より法律改正により、名称が「遺留分侵害額請求権」に変更になりました。

平成31年6月以前に発生した相続に関しては、旧法(改正前の法律)が適用されますが、それ以降の相続に関しては新法が適用されます。

旧法と新法で変わった点として、新法では、遺留分侵害額請求をすることで、遺留分権者は受遺者、受贈者(亡くなった人から財産を承継した人)に対して金銭債権(お金を請求する法律上の権利)を取得することになりました。

これによって遺留分権者と受遺者との間で、精算がしやすくなりました。