以前の記事で、遺言執行者の選任方法について書きました。
今日は、遺言執行者の報酬についてです。
遺言執行者の報酬は、遺言者が遺言によって定める場合と家庭裁判所報酬付与による場合があります。
遺言執行者の報酬は誰が払う?
まず、そもそも遺言執行者の報酬は誰が払うのか?ですが、相続財産から支払われます。
ですので、相続人が自分の財産で支払う必要はありません。
というのも「遺言執行に必要な費用」は、相続財産から負担されるのですが、遺言執行者の報酬は「遺言執行に必要な費用」にあたるからです。
報酬額の決定方法
遺言執行者の報酬は、2つの方法で決められます。
・遺言者による報酬額の決定
遺言者が遺言で報酬を定めた時は、それによるとされています。(民法1018条①但し書き)
また相続人と遺言執行者の合意によって、遺言者が定めた、報酬額と異なる報酬額を定めることは可能としています。
また遺言者が無報酬とすることも、遺言者の意思の尊重としてできるとされています。
・家庭裁判所による報酬の付与
遺言書で遺言者が報酬額を定めていなかった場合には、家庭裁判所が遺言執行者の報酬を定めることができます。
報酬付与申し立てができるのは、遺言執行者に限られるといわれています。
遺言書のことについて、さらに詳しく知りたい方は、「遺言書そうだん窓口」で遺言書のことを詳しく書いていますので、そちらもご覧ください。