昨今のコロナ禍の影響により、リモートワークやオンライン面談など今まで技術的に可能ではあったけど、試されてこなかったことが必要に迫られて実施されるようになった印象があります。

司法書士業務にも少なからずその影響はあり登記申請のオンライン化促進などは法務省、法務局も積極的な姿勢です。

登記業務はどこまでオンライン化が進んでいるのかと言うと、完全なオンライン化は達成していません。

司法書士業界で一般的なのはおそらく、申請のみオンラインでその他の添付書類は紙申請という、いわゆる特例方式というやつです。

そして完全オンライン申請(添付書類も含めて全てをオンラインデータで申請すること)を実現するには、マイナンバーカードが鍵になります。

というのも、マイナンバーカードには電子署名が出来る機能があり、完全オンライン申請をするには申請人の方の電子署名が必要になってくるからです。

令和3年8月時点でマイナンバーカードの国民全体普及率は36.0%です。(総務省調べ)

最近国がマイナンバーカードの普及を促すキャンペーン等をして短期間でかなり普及率が上がった印象があります。

さらに最近では、スマートフォンにマイナンバーカードの機能を搭載するという話も出てるみたいです。(まずはアンドロイドから始まり、iPhoneにも対応していくみたいです)

あくまで僕の予想ですが、マイナンバーカードの普及率が80%を超えたあたりから完全オンライン申請というのが登記手続きでもボチボチ出てくるのではないかと思います。

そして100%に近い普及率になって数年が経った段階で、今の紙申請と特例方式のように特例方式と完全オンラインの二つを使い分けるようになって、最終的に紙申請と特例方式が完全に消滅すると考えています。

つまり紙が消えるということです。

もっと将来の突っ込んだことを言いますと、今全国各地にある法務局自体が物質的に消滅して、クラウド上にだけ存在する、クラウド型法務局になると思います。

そこには、都市一極集中や地方過疎化や人員の不足など様々な要因が重なるからです。

完全オンライン化すれば、紙で何かを受け取る必要性も無くなっていくので、窓口が不要になり、法務局自体を維持するコストも削減できるので、今後さらに国力が低下する日本にとってメリットが大きいです。

ですので、この流れは止められないと思います。

私は、修行時代たくさん紙申請をしましたので紙申請の良さも重々承知しておりますがオンライン化はさらに推し進めるべきだと思います。

全国的に登記件数は年々減少傾向にあります。そして、この登記件数を回復するの希望が登記手続きの完全オンライン化だと考えています。

完全オンライン化すれば手続きがかなり楽になります。

というかそもそも物理的な移動をする必要もなくなります。

オンラインの良いところは、物理的な移動がなくなることです。

手続きのハードルが下がればみんな重い腰を上げます。

登記の義務化もいい対策ですが、手続きの心理的ハードルを下げることも大事じゃないでしょうか。

この未来予想が現実になればいいなと思います。

僕はこの手の未来予想の話が好きなので、定期的に予言話をしていこうと思います。

以上が『デジタル化と司法書士業務の未来予想』でした。最後までお読みいただきありがとうございます。